まゆずみ眼科医院の診察室

「目の病気」「頭蓋内疾患による視野障害」を追加しました。

眼科で視野障害(見える範囲が狭くなること)といえば、緑内障や視神経炎が真っ先に思い浮かびますが、視野障害の原因はかならずしも目にあるとは限りません。脳梗塞や脳出血などのいわゆる脳卒中や脳腫瘍の一症状として、視野障害がおこることもあります。

目の病気による視野障害と頭の病気(以下、頭蓋内疾患)による視野障害の違いは、光を感じる部分が障害されるか、光を感じた信号の通り道(神経)が障害されるか、ということです。神経が障害される目の病気といえば、緑内障や視神経炎というものがあります。緑内障は視神経がまず障害された結果、視野障害が起こり、その変化は不可逆的(元に戻らない)です。視神経炎の場合、視野障害が改善したのちも視神経の障害は若干進行することが知られています。

一方、頭蓋内病変のなかでも脳腫瘍などでは、神経系が圧迫された結果、視野障害がおこります。「視野障害」=「神経がダメになってしまった」わけではない、という点が緑内障などとは決定的に違う点です。したがって、原疾患の治療により、視野障害が回復する可能性があります。

どの程度、回復の見込みがあるのか、治療前に確認できれば、治療法の選択の助けになるかもしれません。たとえば、下垂体腺腫の一部は薬物治療が選択されますが、巨大な下垂体腺腫の場合、薬物療法で縮小を待つ余裕はあるのか、それとも視野温存という観点から減圧術を先に行うべきなのか。その答えは、OCT(光干渉断層計)という検査のデータを蓄積することで得られるかもしれないと考え、群馬大学眼科教室に在籍中に、2回ほど集談会で発表させていただきました。残念ながらデータ不足で論文にまとめるまでには至りませんでしたが。いずれこのあたりもデータが集められ、コンセンサスが得られるのではないかと思います。

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