「眼瞼けいれん(がんけんけいれん)」とは?

「眼瞼けいれん」は目の周りの筋肉が収縮し、眼が開きにくくなる病気です。片側のこともあれば、両側のこともあります。中年以上の女性に多いです。

「眼瞼けいれん」の症状

眼瞼けいれんの症状として特徴的なものは

  • 「まぶしくて」
  • 「目が開いていられない」
  • 「ものにぶつかりやすい」

などです。 どちらかといえば「ぎゅー」っと目をつぶっているような目の閉じ方です。

ドライアイ的な症状が半数程度に伴うため、自分の経験では「他院でドライアと診断され、目薬をつけているが全然効かない」という患者さんが多い印象があります。

眼瞼けいれんの治療は?

1. ボツリヌス療法

眼瞼けいれんは目のまわりの筋肉が、本人の意思にかかわらず、収縮してしまう状態です。このボツリヌス療法は、しわのばしなどで使用されるボツリヌス注射(製品名 ボトックス)を目のまわりの筋肉に注射し、眼をつぶってしまう動きを抑えます。しわ伸ばしと違って、眼瞼けいれんに対する治療は保険適応です。

効果は3か月ほど持続します。その後、症状が再燃した場合には再度治療を行います。

一定期間で効果がきれますので、長期的な副作用はあまりありませんが、注射の量が多いと目がとじにくくなります。薬の使用量が治療を繰り返すうちに増えることがあります。注射をした場所に色素が沈着することがあります。詳細は来院時にお尋ねください。

2. クラッチメガネ

まぶしさを抑える「遮光眼鏡」や眼がとじないように瞼を軽く支えてあげる「クラッチめがね(メガネ枠にワイヤがついており、まぶたを支えます)」のような対処方法もあります。

3. くすりによる治療

向精神薬や抗てんかん薬を内服します。いずれも気持ちや筋の緊張を和らげる緊張を和らげる作用がありますが、内服量によっては眠気やだるさがでることがあります。

ただし、(前の記述と矛盾するようですが、)向精神薬や抗不安薬を内服している患者さんで、この「眼瞼けいれん」が起こりうることが知られています。すでにこれらの薬を内服している場合には処方医と相談の上、 内服を減量・中止するか、他剤に変更可能か検討する必要がある場合もあります。

したがって、当院では漢方薬をお勧めすることもあります.

よくある質問

  • 眼のまわりがぴくぴくしますが…

    眼のまわりがぴくぴくします。「眼瞼けいれん」ですか?

    「目の周りがぴくぴくする」という症状はほとんどが「ミオキミア」と呼ばれる状態で、「眼瞼けいれん」ではないことがほとんどです。目の下だったり、上のまぶただったり、一定しません。ほとん場合、片側だけです。

  • 顔がけいれんしているみたいです…..

    「顔面けいれん」では?

    「眼瞼けいれん」と「顔面けいれん」は症状がまったく異なります。

    「顔面けいれん」の正式な病名は「片側顔面けいれん」であるように、症状は片側のみです。 顔の筋肉を動かす顔面神経が脳幹部のそばで脳動脈と接触し、その拍動が刺激となり目の周りの筋肉がぴくぴくと小刻みに動いてしまう病気です。

    ミオキミアと似ていますが、ぴくぴくする場所が違っていたり、経過とともに症状の範囲が頬から口の周りまで拡大していく点が決定的に異なります。 基本的には脳神経外科で「神経血管減圧術」という手術を行い、神経と血管の接触を解除することで治癒します。

    ただし、手術はかなり侵襲の大きい治療ですので、まず抗不安薬や抗てんかん薬による薬物療法を行います。患者さんの希望があれば当院でも施行している「ボツリヌス毒素の注射(保険適応)」が行われます。

    当院では「片側顔面けいれん」と診断した場合、まず、脳神経外科でのMRI/MRAの検査をお勧めしています。

関連リンク

日本眼科学会:目の病気 眼瞼けいれんと顔面けいれん
一般的な情報があります

顔面けいれんと三叉神経痛の簡単な解説です | 脳外科医 澤村豊のホームページ
北海道大学脳神経外科時代にお世話になった先生のページです。 顔面けいれんに関してわかりやすい解説があります。