近視の人はどのくらいいますか?

近視の割合(頻度)

「近視」はどのような状態であるか、別項で解説しました。 最近ではコンタクトの方が多いので、眼鏡をかけている方は以前ほど目立たなくなりましたが、日本人にはかなり近視の方が多く、幼稚園で約1/4、高校では約半数の方が近視になっていると報告されています。 けっこう多いですね…

近視の種類

大きく分けて2つの近視があります

すこし難しい話になりますが、近視矯正を理解する上で近視の種類を知っておく必要がありますので、簡単に説明します。

1. 軸性近視

ほとんどの近視がこのタイプです。目の長さが細長く変形しているために、ピントが網膜よりも手前にあります。あとで取り上げる、近視進行抑制効果があるといわれる2つの治療法は、この軸性近視の進行を抑えることを目的としています。

軸性近視

2.屈折性近視

眼は全体で一つの凸レンズとして働きます。光を集める力が強すぎると(屈折力が強すぎると)、ピントは網膜よりも手前であってしまうことになります。

どうして近視になるの?

近視の原因は?

では、なぜ「近視」になるのでしょうか? 近視の進行には「遺伝因子」と「環境因子」2つの要素が関係していると考えられています。

1. 遺伝因子

家族の方にとても強い近視の人がいる場合は、子供も近視になりやすいといわれています。

2. 環境因子

テレビやゲーム、読書など近くのものばかり見ていると目が疲れてきます。目の見え方を調整する筋肉が疲れてくるとピントを合わせる力(調節力)がおちたり、近視に傾きます。

小さな子供は目が小さく(目の直径=眼軸長が短く)、遠視の状態であることがほとんどです。成長するにつれて、眼軸長が伸び、角膜や水晶体の屈折力も徐々に弱まり、ぜんたいのバランスが取れて「正視」の状態になるのです。ただ、上に挙げ二つの因子によりバランスが崩れると近視に傾きます。

小学校に上がるまでの近視は遺伝因子が、それ以上は目の使い方(環境因子)の影響が強い、という考えが一般的でしょう

仮性近視って何?

そもそも「仮性近視」って、どんなものなのでしょうか?

小学校低学年~高学年のお子さんの視力検査の際に、よくある質問として「仮性近視ではないでしょうか?」というものがあります。

「環境因子」、つまり近くを見ることが多いために、眼のピントを合わせる筋肉が緊張している状態、近視化している状態です。調節緊張性近視または調節緊張と表現することもあります。

眼でものを見る、という行為自体、眼に負担がかかりますので、この「環境因子」を完全になくすことは困難ですが、正しい姿勢で本を読む、テレビを見すぎないなどなど、昔から言われていることは、それなりに根拠のあることなのです。

「目の良くなる本」「ピンホール眼鏡」で目が良くなった!というのはこの仮性近視の分が回復しただけで、もともと目が悪くなっていたわけではないことに注意して下さい。近くを見ることが多いために目が疲れるわけですから、遠くを見て、眼を休めれば十分です。

どうして近視は進むの?

近視が進行するしくみ

赤ちゃんのころは遠視に傾いて、成長とともに正視に近づきます。その後、近視の進行に影響する2つの因子について、上で説明しました。

ここでは「環境因子」がなぜ「軸性近視」の進行について影響するのか説明します。「軸性近視」というのは、眼の形が細長くなってしまい、ピントがあわなくなってしまうものでしたね。

まず、理科のおさらいをしてみましょう。人間の目は光を一点、つまり目の奥に集めるレンズ(凸レンズ)として働きます。

遠くの光や景色

遠くの景色を見る場合、光は平行にレンズに入ってきますので、規定の位置で光が一点に集まります。この点を焦点といい、ピントの合った状態です(「正視」は焦点が網膜にある状態です)。

遠くの光が一点に集まる様子

きちんとピントがあっています。

近くの物の場合

近くのものや光を見る場合、光はレンズに向かって広がりるように進むため、レンズで光を集めても、焦点は本来の位置よりも遠くなります。

このため、近くのものを見ると、眼の奥(網膜)よりもさらに奥、つまり目の外に焦点が出てしまいます。

近くのものばかりを見ていると、焦点が遠くにある状態が続きます。

見える像はぼやけて見えにくいので、目自体が少しづつ細長く、焦点が網膜と一致するように、見やすくなるように変化します。これが軸性近視が進む原因のひとつと考えられています。動物実験でも目の奥(網膜)の中心部(中心窩)や周辺部網膜で、像が網膜の外側に写ることが眼軸の延長が促進することが報告されています。

以上が、「近くのものを見る」という「環境因子」が「軸性近視」を進行させる理由です。

眼軸がのびるわけ

近視を進行を抑制する2つの方法

当院では近視抑制を目的とした2つの治療法を扱っております。

理論的なことなど、簡単な説明はこちら。

近視の進行抑制について

それぞれの方法について具体的な説明はこちら。

MCレンズ

オルソケラトロジー